2007年05月30日

イタリア旅行記 vol.3 「ヴァチカン美術館@ヴァチカン市国」後編

 イタリア旅行記 vol.1 「ローマ、ナポリ6泊8日」2007・春
 イタリア旅行記 vol.2「ヴァチカン美術館@ヴァチカン市国」前編

さて、続いては絶対外せない、「ピオ・クレメンティーノ美術館」。

クレメンス14世と、後を継いだピウス6世の収集した彫像群が、この美術館の母体であり、19世紀になってピウス7世により現在の姿になったそう。
ちなみに、ピウス6世はヴァチカン美術館の発案者。

ぐるぐる回ったので、ここで撮ったか若干怪しいのだが。。
017・入り口.jpg
ピウス・シクトゥス・・・あとは不明。

驚きの表情!
018・天井の彫像.jpg

円形の間
019・円形の間.jpg

020・円形の間.jpg

021・円形の間の天井.jpg
この間には、2メートル超の像が並ぶ。
天井は高く、十数メートルはあるかな。


ミューズの間
022・ミューズの間.jpg

024・ミューズの間の天井画.jpg

025・ミューズの間・演奏する女性.jpg
↑↓布が描く曲線を、彫刻で実現するというのがうつくしい。

古代ローマ帝国時代のトーガに身を包んだ像(多分)
026・トーガに身を包んだ像.jpg

台座部分
027・トーガに身を包んだ像の台座.jpg

視線が気になって撮影
028・視線が気になって撮影.jpg


ピオ・クレメンティーノ美術館の一部である、ベルヴェデーレの中庭
(別名、八角形の庭)へ出る。

こちらはギリシャ彫刻のオンパレード。

カノーヴァ作のペルセウス像
029・ピオ・クレメンティーノ美術館・カノーヴァのペルセウスの像.jpg
左手の首はメデューサ

ペルセウス像の左側
030・ピオ・クレメンティーノ美術館・ペルセウスの左の像.jpg

ペルセウス像の右側
031・ピオ・クレメンティーノ美術館・ペルセウスの右の像.jpg
この左右の二体の像は闘い、最終的に勝ったのは左側だったかな。
いずれにしても、大理石でこの肌の質感はすごい。


ヴァチカン美術館の至宝の一つとされる作品
032・ラオコーンの群像.jpg
ラオコーンの群像

1506年、エスクィリーノの丘にあるローマ帝国第五代皇帝ネロ(37-68年。在位、54-68年)の黄金宮殿から発見されたもの。
紀元1世紀のロードス島の芸術家3人によるものと云われているが、諸説あるようだ。

ラオコーンは、ギリシャ神話に登場するトロイの神官。
トロイの木馬に対して疑いを持った(正しいのだがw)ことで、アテナの怒りを買い、その結果アテナはラオコーンの両目を潰し、二人の子供ともども大蛇に襲わせた。

「発掘の様子を見学に来たミケランジェロが大きな感銘を受けた。」や、「ミケランジェロが発見した。」など、これまた諸説ある。
ちなみに、この時点では既に、ピエタ@サン・ピエトロ大聖堂も、ダビデ像@アカデミア美術館も完成させていた。

この苦悩とも苦痛とも取れる表情とポーズの躍動感がすばらしい。
人間の筋肉と血管の表情もまたリアルだ。



次は、ちらっと隙間から覗く、「馬車博物館」。

033・戦車.jpg

034・戦車.jpg

1973年、パウロ6世(在位1963年−1978年)により「バチカン歴史博物館」として開館。
1985年に博物館本体はラテラノ宮へ移転し、歴代教皇使用の馬車、自動車の展示のみがバチカンに残った。
 ⇒ 以上、Wikipediaから引用。

でもこれ、古代ローマ帝国時代の戦車競技に使用した戦車のような気もしなくはない。



ここで2階へ上がり、「グレゴリアーノ・エトルリア美術館」。

「ローマ人の物語/塩野七生著」を読んで、初めてまともに古代ローマ帝国との関わりを知った、エトルリア文明。
エトルリア人の起源は諸説あるが、ローマ人が共和政を樹立する以前の紀元前10世紀から紀元前6世紀にかけて、イタリア中部に多くの主要な都市を築いていたことは確か。

この時点で、私の気持ちはルネッサンスの二大巨匠のもとへ行ってしまっているのだが、ローマ帝国に関連があるので観ておかねばw

かなり多くの調度品が展示されていたが、天井の彫刻などの方が気になった。

035.jpg

036・天井の彫刻.jpg

037・彫刻.jpg
ガラスに遮られ、フォーカスが悪い。

038・ピーニャの中庭.jpg
ほっと一息。

039・天井の彫刻.jpg



この後、ヴァチカン美術館鑑賞最短コースでも必ず通る回廊をゆく。

主に天井などを撮影。

040・天井画.jpg

041・天井画.jpg

042・天井画.jpg

043・天井.jpg

044・彫刻.jpg

045・彫刻.jpg
地図のギャラリーの天井画(前回訪れた時のもの)
地図のギャラリーの天井画_R.jpg

あの人の部屋へ向かう。
二人の巨匠を敢えて区別するならば、彼は努力の人といわれる。

046・天井画.jpg

047.jpg


2階にある「ラファエロの間」は、4部屋の総称。
25歳から37歳でこの世を去るまで描き続け、彼の死の4年後、弟子達の手により全ての部屋が完成したそう。

一つ目が「コンスタンティヌスの間」で、いずれもラファエロの弟子、ジュリアーノ・ロマーノの手によるもの。

ミルヴィオ橋の戦い
048・ミルヴィオ橋の戦い・ラファエロの弟子・ジュリアーノ・ロマーノ.jpg
312年、コンスタンティヌス帝は、ローマ北部にあるミルヴィオ(フルヴィウス)橋でマクセンティウス帝を破った。
翌313年、コンスタンティヌス帝はミラノ勅令を発布し、キリスト教を公認。
315年、フォロ・ロマーノの南東あたり、コロッセオの脇に高さ28mの「コンスタンティヌス帝の凱旋門」を建てる(後日、登場予定)。

十字架の出現
049・十字架の出現・ラファエロの弟子・ジュリアーノ・ロマーノ.jpg
ミルヴィオ橋の戦いでは、コンスタンティヌスは十字架を旗印とした。

この十字架にはいろいろな説があるが、Wikipediaにまとめられていたので、参照されたし。

コンスタンティヌス帝の洗礼
050・コンスタンティヌス帝の洗礼・ラファエロの弟子・ジュリアーノ・ロマーノ.jpg
神学者ヒエロニムスが伝えるところによると、コンスタンティヌスは337年に亡くなる少し前に洗礼を受けたとのこと。(ダヴィンチの絵画「聖ヒエロニムス」の人ですな)
亡くなったのが64歳だから、年齢のわりには結構いい体をしているw

この絵の下の椅子に座り、正面に「十字架の出現」が見える位置で、しばし、ぼーっとする。

天井画
051・コンスタンティヌスの間の天井画.jpg

この部屋の壁画には、とにかく多くの人が描かれており、ここまでの部屋の中でもとりわけ宗教色を強く感じた。


二つ目の「ヘリオドロスの間」は閉鎖中らしい。


三つ目が、来ました「署名の間」!
ここは壁面も天井も、全て、ラファエロの手によるもの。
入ってすぐ正面に見える「聖体の論議」も有名だが、やはりこれでしょ。
052・アテネの学童.jpg
ラファエロ・サンツィオ作、アテネの学堂(サンツィオとサンティ、いずれの表記もある)

ヴァチカン美術館の所蔵する最高傑作の一つであると共に、ルネッサンスを代表する作品の一つ。
遠近法と古代ギリシャの偉人達が描かれていることは、あまりにも有名。
053・アテネの学童・アップ.jpg
中央向かって左側の老人プラトンのモデルには、ラファエロが尊敬するダヴィンチ。
そして、中央階段向かって左でペンを持って肘をついているギリシャの哲学者・ヘラクレイトスのモデルは、ミケランジェロ。

ラファエロがアテネの学堂を描いている時、ミケランジェロは独りでシスティーナ礼拝堂の天井画を描いたのだが、一時、教皇と喧嘩をしてヴァチカンを離れていた時期があった。
この時、ラファエロはこの製作途中の天井画を覗き見たという話がある。

アテネの学堂の下絵には、ヘラクライトスは描かれていなかったのに、出来上がった作品には描かれていた。
しかも、その人物だけミケランジェロのタッチを意識して。(専門家が見ると分かるそうだ)

そして、二大巨匠と共に、自分も描きいれている。
054・ラファエロ.jpg
右隣は同僚のソドマ

この作品のポイントは、遠近法の巧みさと、構図のバランスかな。。
素人の私には、一つ一つの描写の細部を、他の作品と比較するのは難しい。
欲を言えば、もう少し絵から離れ、絵の中心と同じ位置から眺めてみたい。


四つ目は火災の間というのだが、修復中だったのか気が付かなかったのか、流れに乗って進んだらラファエロの間は終わっていた(^^;


次は、いよいよヴァチカン美術館のメインイベント。

徐々に胸が高鳴ってゆく。
055・天井画.jpg


ラファエロの間を出てからの道中が、かなり長く感じた(笑


システィーナ礼拝堂へ足を踏み入れた瞬間に、あの独特の雰囲気に包まれた。

自分と同じ観光客が沢山いるのだけれど、やはりこの礼拝堂は、ヴァチカン美術館のこれまでの部屋とは、あらゆる意味で一線を画す。

自分は同時に一枚の絵しか見ていなくても、四方の壁と天井にある多くの絵画郡から、視線というか気配を感じる。
そんな、不思議な空間。


【システィーナ礼拝堂】
ルネッサンス期の教皇シクトゥス4世(在位1471年-1484年)の命により、1475年から1481年にかけて建設。
現在でも法王の公的礼拝堂として使用されており、法王選挙(コンクラーヴェ)の会場にもなっている。
「システィーナ」という名称は、「シクトゥス(シスト)」に因む。


●正祭壇背面壁画(フレスコ画)
ミケランジェロ・ヴォナローティ作、最後の審判
1535年から1541年にかけて、「マタイの福音書」に示される最後の審判をテーマにしたフレスコ画
ミケランジェロの自画像が描かれていることは、有名な話

●天井画(フレスコ画)
ミケランジェロ・ヴォナローティ作
1508年から1512年にかけて、旧約聖書『創世記』の9場面、『天地創造』から『大洪水』までを描いた

●左右の壁画(フレスコ画)
ペルジーノ(本名はピエトロ・ヴァンヌッチ)
サンドロ・ボッティチェッリ
ドメニコ・ギルランダイオ
コジモ・ロッセッリ            作


システィーナ礼拝堂では写真撮影が禁止のため、こちらを参照のこと。


『最後の審判』に向かって右側に、キリスト伝(キリストの生涯)、同じく向かって左側に、モーゼ伝(モーゼの生涯)が描かれている。

まずは左右の長椅子に座り、じっくりと左右の壁画を眺める。次に立ち上がり、ガイドブックを見つつ、一枚ずつ近づいていく。

そして、システィーナ礼拝堂のど真ん中に立ち、最後の審判をじっくりと鑑賞。

その大きさと迫力に、ただただ圧倒される。
夥しい数のひと、ヒト、人。


「美の本質は、神に似せて創造された人間の肉体にある。」

                ミケランジェロ・ヴォナローティ


システィーナ礼拝堂の中央を少しずつ後に下がりながら、天井画を眺めてゆく。

決して妥協を許さない天才は、専門ではない絵画を描く苦痛に悩まされながらも、四年半かけて独りで天井画を製作したというが、素人目には、絵画のレベルよりも、ただ単にその事実が凄い。

恐るべし、芸術家魂。

ある意味放心状態のまま、システィーナ礼拝堂を後にする。



最後はヴァチカン図書館。

足早に通り過ぎてゆく(笑

056.jpg

次の二枚は、図書館内の『シクトゥスの大広間』のもの

057.jpg

058.jpg

最後にお土産物売り場で、念願のカエサル像を発見。
059・カエサル.jpg
ホンモノの彫刻が見たい!

これも売り物かな。
060・最後の審判.jpg



今では出口専用になった、ジュゼッペ・モーモの設計による、螺旋階段を下ってゆく。

061・螺旋階段.jpg

062・螺旋階段.jpg

ヴァチカン美術館、終了。
空腹と疲労で、、、力が出ない(笑


★ヴァチカン美術館★

休館日は毎週日曜。ただし、月末の日曜は、無料開館。
開館スケジュールは、こちらでチェックされたし。
※夏期と冬期では、閉館時間がかなり違うので要注意。

美術館数24、部屋数24、それらをつなぐ通路は全長7km。
全体の分かり易い地図は、こちら

今回、私はかなりメリハリをつけて回ったが、それでも5時間以上はかかった。

ガイドなしで行くなら、オーディオガイドは借りるのがベター。
借りるには、デポジット(免許証、パスポート、クレジットカード等)が必要。
ガイドブック、オペラグラスもあった方がよい。
ただし、オペラグラスを使用している時は、特にスリにご注意を。

服装に関しては、ノースリーブ、短パンなどの格好はNG。
システィーナ礼拝堂では、帽子もダメで、写真・ビデオ撮影は禁止。
加えて、大声で話すことも禁止されているが、大声と言うよりは、日常生活で話す音量で既にNGである。

余談だが、徳島県に行く機会のある方は、大塚国際美術館にて、
システィーナ礼拝堂を疑似体験することができる(笑


 「人間がどれほど偉大なことを成し遂げられるか、
          システィーナ礼拝堂の大壁画を見るまでは、
                        誰にもわからないだろう」

                      ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ


つづきは↓こちら
イタリア旅行記 vol.4 「モッツァレラ専門バールと老舗ジェラテリア」




















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この記事へのコメント
こんばんは、はじめまして。
バチカン図書館で探していましたら
こちらのブログにたどりつきました。

私もバチカン美術館に行ったのですが
一番見たかった図書館を見逃しました・・・。

TBさせていただきました。
(私の記事はまだ編集中なのですが・・・)

よろしくお願いいたします(ぺこり)
Posted by MI-CO at 2008年12月14日 22:39
MI-COさん

はじめまして、こんにちは。
MI-COさんもイタリアいろいろ回られていますね〜。
私もまだまだアップ途中なんです(^^;
今後とも、よろしくお願いいたします。
Posted by 自由人 at 2008年12月21日 23:31
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