ずっと、ずーっと気になっていたイタリアン。
2004年11月、イタリアン激戦区の西麻布で
オープン。
4000円のおまかせコース一本に、1500円でハウスワイン飲み放題という組み合わせで徐々に人気が出てきて、2006年に入った頃から雑誌や
メディアに登場し始めていた。
そして、2007年4月には
恵比寿に2号店をオープン。
今度は5000円コースでデザートとカフェ混み。
この店舗展開のスピードは本当に凄い。
1号店がオープンして1,2年後、尊敬するブロガーの方々が、単純にC/Pの高さだけでなく、お料理のレベルの高さを評価されていた。
私がその存在を初めて知ったのは、2005年6月。
それからダル
マットの記事が載っているであろう雑誌はほとんどチェックしてきたつもりだ。
そして、いろいろなイタリア料理のお店を食べ歩きつつも、なんとなくずっと様子を見てきた・・・。
恵比寿店は、JR恵比寿駅西口にある恵比寿地蔵から
渋谷方面へ向かって、平均的な大人の歩く速度で徒歩15分前後。
18時からの予約だったのだが、10分早く到着したので、お店の方に予約している旨と名前を伝え、入店可能かどうか伺った。
店内奥へ行かれて確認された後、
「お席にご案内できます!」
とのことだったので、さっそく入店し食事をするスペースの階下へ。
(1階はソファ席があり、食事の後はこちらでデザートとカフェをいただくスタイル)
地下1階の階段の終わりで、コックコートを着たスタッフの方に名前を聞かれた。
この時点で、私は少し疑問を感じた。
案内されたのは、カウンター、店内奥側の端の席。
予約を入れる際、可能であればカウンター席を希望する旨を伝えたのだが、その時のやりとりにも若干の疑問を感じていた。。
それはほんの些細なやり取りであったが、些細なことを些細なことと片付けるかどうかで、相手に与える印象が変わることもある。
前述の通り、こちらのお店、お料理は「おまかさコース」一本のみ。
飲み物は、1,500円でハウスワインを赤・白一種類ずつ飲み放題。
ドリンクメニューを拝見すると、飲み放題とは別にグラスワインが赤・白3種類ずつある。
スプマンテも1種類だけ
グラスであるようだ。
ボトルの方はお手頃な価格のものがほんの少しあり、それ以外はモノもいいが、価格もかなりのものがズラリ。
喉が渇いていたため、スプマンテをグラスで2つ注文。
ワインが出てきてから、しばらく、いや結構待ち、一品目が登場。
1.)焼き茄子のスープ、白海老と明日葉のフリット

焼き茄子のスープはかなりとろみがあり、焼いた香ばしさとオリーブオイルの風味が混ざり合い、お出汁のように感じる。
ひんやりとしていて、残暑の残るこの時季、喉を潤すにはちょうどよい。

白海老と明日葉のフリットには、バルサミコ酢がかかっている。
外はパリっとした食感で、中は白海老が粗くすり潰されたようになっており、ふっくら。
明日葉はこれまでほとんどいただいたことがない気がするが、ほのかな苦味と旨みがあり、山菜の天ぷらをいただいている感じ。
胃が刺激され、一気に次のお料理への期待が高まる。
が、、、ここから相当待つことになる。
次のお料理を待っている間、とりあえず、自家製パン(かなり小ぶりのフォカッチャ)が出てきた。

形は小さいが、ふっくらあっつあつ。
まずはそのまま一口。
塩が効いており、なかなかのお味。
このフォカッチャ用に、三種類のオリーブオイル。

左奥から、シチリア産、シチリア産、サルデーニャ産。
右手前に向かって徐々に酸味が強くなるとのこと。
説明していただいた通り、確かに、酸味の変化を感じられる。
サルデーニャ産は気持ちパンチが強い。
個人的には真ん中のシチリア産がバランスがよくて◎
パンをいただいた後もかなり待つ・・・ひたすら待つ・・・。
私たちが入店してしばらく後に団体客(6名)がいらっしゃったが、そのことが厨房のオペレーションに大きく影響しているようだ。
明らかに厨房は回っていない。。。
スタッフの女性に、「何かお飲み物はいかがでしょうか。」と言われたが、もうお腹が空いていてコースの途中でお預け状態になっているため、ドリンクよりもお料理〜!
(このドリンクの勧め方が、どうにか間を持たせるための決まり文句のように聞こえた、、現にお隣にも同じ対応。。)
とりあえず、スプマンテもほぼなくなっていたので、次の飲み物を。
ここで、ハウスワイン飲み放題にするか、飲み放題用とは別に用意されたグラスワインにするかのどちらにするか、しばし考える。
スタッフの方に伺ったところ、ハウスワインは赤白いずれもスッキリした飲みやすいものになっているとのこと。
であれば、グラスワインの方がよりお料理を楽しめると思い、白をグラスでお願いした。
ついでにお水も一緒に。
ワインとお水を待っている間に、二つ目の前菜が登場。
ちなみに、この前菜、私たちより後に入店された団体客に先に出されていた。。
2.)金目鯛のカルパッチョ
静岡県御前崎産の金目鯛、青トマト、青海苔のジュレ、半分にカットされた赤オクラ、茗荷、海ぶどう、ラディッシュ(二十日大根)、あとはシブレットかな。

金目鯛はほどよく
昆布〆めされており、なかなかのお味。
青海苔のジュレは磯の風味たっぷりで、お出汁も効いているように感じた。
赤オクラは初めていただいたかも。
青トマトは甘みはあまりなく、酸味が印象に残る。
海ぶどうはプチプチ感を楽しむ。
さて、先ほどの白ワインはこちらの魚の前菜用にと前もってお願いしたのだが、一向に出てこない。。。
途中、食べるのを止めて厨房の方を覗いていると、お願いしたスタッフの方が忘れられているのかと思わせるような様子だったため、催促しようかと思ったが、じっと我慢していたら出てきた(笑
いただいた白ワインはミネラル感があり、なかなかしっかりとしたお味。
ちなみに飲み放題用のハウスワインのグラスとは、ワイングラス自体が全く別物だった。
この前菜を食べ終えた時点で、入店してから一時間は経っていた。。
ここからまた・・・待つ。。
まぁでもいろいろ会話を楽しみながら、この状況をこらえようと試みた。
ここで二種類目の自家製パン・黒ゴマ入りフォカッチャ。

黒ゴマの風味が効いており、うん、美味しい。
まぁまぁ、うん、冷静にいきましょう(笑
もうどれくらい待ったか分からないが、三つ目の前菜登場。
3.)鰻のテリーヌ、信州地鶏と赤茶豚のテリーヌ(二人それぞれ別のもの)

鰻のテリーヌは、鰻の蒲焼きをそのまま煮凝りっぽく固めたような感じ。

お味も鰻の蒲焼きのようなしっかりとした味付けで、エリンギ茸(かな?)も一緒に入っていた。
付け合せには、食用ほおずき、落花生、ドラゴンフルーツ(?)、あと緑の葉っぱは分からず(^^;
ドラゴンフルーツは、キィウィのような食感で、お味は梨に少し酸味を加えたような感じ。
食用ほおづきは、少し前に、近所のイタリアンでいただいて美味しいと思っていたところだったので、それが出てきてちょっとびっくり。
甘みと酸味のバランスがよくて、結構好きかな。

信州地鶏と赤茶豚のテリーヌは、粒マスタードのソースを少しずつ浸けていただく。

期待しすぎたのが災いしたのか、普通のお味に感じる。
4.)桃のカッペリーニ

最初の冷製パスタは何が来るか気になっていたが、これが来ましたか!
PastaLoversな私は、もうずっとこの時を待っていた。
下に待っているであろうトマトの冷製カッペリーニを求めて桃をめくり、フォークに絡めていただく。

ひんやりしていて美味しいのだが、トマトの印象が薄い。
トマトの味の主張があまりないというか。
2年前の夏、当時まだ広尾にあったグット・ドール・クラッティーニで初めていただいた時ほどの感動はなかった。
この夏、これでもかっていうくらい、近所のイタリアンで
トマトの
冷製フェデリーニをいただいたせいだろうか。
いや、普通に美味しいのだけれど、ただ、桃の甘さの印象が強く、パスタ料理というより桃料理という印象。

倉谷シェフによるものをいただいた時は、トマトの冷製カッペリーニ単体としても完成されていたような記憶がある。
十分に乳化されておらず、パスタとトマトの一体感が欠ける、そんな感じだ。
約18年前にこのレシピを考案された倉谷シェフのレシピ、もう一度、本家本元を確かめに行く必要があるかな。
ちなみに、こちらのシェフがグット・ドール・クラッティーニで修行経験がおありなのは、いうまでもなく有名なお話。
5.)浅野豚の低温ロースト

豚のコンテストで金賞を取ったということで、いろいろなところで記事になっている栃木県産の浅野豚。
付け合せは、グリーンマスタード、レッドオニオン、インカのめざめ、ゴールドラッシュ(とうもろこし)、アスパラガス、スナップエンドウ、紅芯大根。

浅野豚のローストは、きれいなピンク色。
柔らかくてジューシー。
確かに美味しいのだが、金賞というほどの特別感は、私にはあまり分からなかった。
いや、普通に美味しいのだが、ここまでのコースの流れとサービスの影響も少なからずある気がする。。
からし菜の一種であるグリーンマスタードは、レモン汁がかけられているのか、本来の苦味に加えてさっぱりとした酸味が。
レッドオニオンはシャキシャキ。
太めのアスパラガスはみずみずしかったが、インカのめざめは若干固ゆで。
粘質が特徴的な品種のじゃがいもなので、もう少し茹でた方がより美味しいと思う。
ゴールドラッシュは、「粒の皮がとてもやわらかいので、歯に引っかかったり口の中に残ったりしにくいので後味もすっきり」と、よく紹介されているとうもろこしの新しい品種。
確かに、皮が口の中に残ったりするようなことはななく、後味はスッキリ。
ちなみに紅芯大根といえば、今やすっかり有名になった「AW Kichen@中目黒」のスペシャリテ、バーニャカウダのお野菜として登場したのを思い出す(遠い目
さて、メインが終わり、こちらのコースの特徴である、〆のパスタの時間。
ここで、お決まりのセリフ。
「さきほどのパスタの量を1として、どれくらいの量がよろしいでしょうか?」
ここで、どんなパスタが出てくるか聞いてみたところ、「分かりません。」とのこと。
が、一瞬の間の後、三種類のいずれかで、その内の一つが「ウニのパスタ」ということだった。
ウニのパスタになることを期待しつつ、なんとなく、敢えて控えめの1.5倍にした。
いつもの私なら、迷わずに2倍としていたのだが。
6.)岩手県産生ウニのスパゲティ

期待通りのウニのスパゲティが出てきて、嬉しい!
ぱっと見の量は意外に少なく、2倍にすれば良かったかな(^^;

パスタにあつあつのウニのソースをよく絡めていただくと、、、ん?
辛い。。
これは唐辛子の辛さか!?
というか、明らかに、唐辛子に火を入れ過ぎた時に感じられる、あの刺激のある辛味。
ウニはその風味を生かすことが大切だと思うのだが、、、ちょっとこれはショック。
食感とかソースの濃厚さ加減はよいのだが(^^;
落合シェフのウニのパスタの印象がかなり良かっただけに、そして〆のパスタだっただけに、落胆度は大きかった。。
そういえば、倉谷シェフのウニのパスタもいただいたことがあるが、あちらも唐辛子は使われていた記憶があるが、ここまでではなかった。
ちなみに、こちらのシェフがラ・ベットラで修行されていたことも同じく有名なお話。
さて、コースのお料理が終わり、お皿を下げにいらしたスタッフの方から、デザートとカフェを1階でという旨を伝えられ、即座に伝票を渡された。
が、今まさに食べ終わった直後であり、グラスにワインが少しだけ残っていたため、それを飲んでいると・・・ここで初めてシェフが登場。
笑みのないやや硬めの表情で、「ワインも一緒にお持ちしますので。」と急かされた。。
なるほど、次にご予約のお客様がいらしているということか。
そういうお店の事情は分かるが、ここまでコースを提供するのに時間がかかったのは、お店側の都合では・・・!?
何も言わずに、私たちは階段を上った。
7.)バナナのジェラート マカロン添え、ヨーグルトのジェラート


ヨーグルトのジェラートには、オリーブオイルと岩塩(?)がかかっていた。
カフェはカプチーノとカフェラテをいただいた。
ふぅー。
私はオーナーシェフのお店が好きだ。
それは、彼らはその仕事を好きでなさっていると思うからだ。
お客様に美味しい料理を食べてもらいたいと思って作ってらっしゃると、思うからだ。
ダルマットも当然そうだと思っていた。
いや、西麻布にオープンして以降、ブログなどを拝読する限り、そう感じたし、恵比寿にオープンした直後もそうであったと思う。
今回、私がダルマットを予約する際、西麻布店か恵比寿店か迷った。
今、シェフはどちらのお店の厨房に立たれることが多いだろうかと考えた。
だってやっぱり、シェフのお料理を食べたいもの。
自分のお店を出そうという、志のある料理人のお料理をいただきたいもの。
そうやってオープンしたオーナーシェフのお店は、大いに応援したいし、これまでそうしてきた。
この日、恵比寿店に足を踏み入れた瞬間、私はかなり嬉しかった。
そこには、私が会いたいと思っていたシェフの姿があったから。
ただ、コースがスタートしても、シェフの姿は厨房には無かった。
「いや、きっとこれには理由がある。」
「シェフがいなくても、きちんとお客様を満足させなければいけないのだ。」
などなど、いろいろ考えもしながら、お料理をいただいた。
一品目が出てくる時から、厨房は明らかに回っていなかった。
素人の私が見ても、恐らく他の方が見ても、その雰囲気を感じることができたと思う。
他の方も何人かブログ等に書かれているように、「流れ作業になっている」のも感じた。
サービスは問わない。流れ作業でも構わない。という方もいらっしゃるようだが、私はやはり気持ちよく食事がしたい。
決して高級リストランテのサービスを期待してはいない。
そのお店に見合った、必要最低限のサービスがあればいいと思っている。
茶道から出た言葉に、「一期一会」というのがあるが、お店を予約してお客様がいらっしゃるのもまた、一期一会。
多くの方が評価されていることは認めるが、この日のお店は、私には合わなかったようだ。
帰り際、なぜか1階でドリンク提供とお客様の案内に専念しているシェフの姿が、とても印象的だった。。
La Cucina Italiana DAL-MATTO(ラ クチーナ イタリアーナ ダルマット)@恵比寿
おまかせコース:¥5,250×2
スプマンテ:¥800×2
白ワイン:¥1,000×2
赤ワイン:¥1,200×2
サービス料:¥500×2
?????:¥500×1
合計:¥18,000-
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